今日は、「イエスタデイ」に登場する人物たちのご紹介をしたいと思います。
作品に登場するのは、日本海の海鳴りが聞える町で写真館を営む稲葉家の次郎と、姉の塩子。そこへ東京から疎開してくる浦田家の長男 源一、長女の海、次女の雪、三女の夢。どちらの家族にもそれぞれの事情があり、子どもたちだけで暮らしている。と、そこへ写真を撮りにやってきた矢坂。彼は教員をしている塩子の同僚だが、明日、南方へ出征するという。次郎がカメラへ向かうと、撮影の助手を買って出る源一。そこへ楽器を手にやってくる三姉妹。困惑する一同。
それぞれが自由に生きているように見える浦田家の面々。しかし、ふとした瞬間に垣間見える、それぞれのあり方、心に秘めた思い……。浦田家の姿を通じて、次郎と塩子、稲葉家のあり方も浮き彫りになってくる。
彼らが疎開してきて数か月が経ったある日、事件が起こる。その日をきっかけに、この町を離れることを決意する源一。浦田家の彼らは、次の疎開地へと旅立っていく——。
そして、1945年8月9日、長崎に原子爆弾が投下される。
写真館に現れた人影が語り始める。次郎の記憶は、現在へと戻っていく。かけがえのない、一枚の記念写真……。
上演時間は、休憩なしの約1時間20分を予定しています。
3月15日-3月16日は、どうぞ劇場に足をお運びください。皆様のご来場、心よりお待ちしています。
(制作 江原)